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認知症

病気の概要や特徴

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認知症ってどんな病気?

これまで正常に動いていた脳がなんらかの原因によって障害を起こし、認知機能(記憶力や判断力、理解力、計算力など)が低下してしまい、日常生活や社会生活に支障をきたす状態のことをいいます。原因となる病気はさまざまですが、比較的若い時に発症する認知症や、治療すると治る認知症もあります。単に、「老化によるもの忘れ」とは違い、ほとんどは進行性に経過します。

認知症のうち、およそ半数はアルツハイマー型認知症です。次に多いのがレビー小体型認知症、そして血管性認知症、前頭側頭型認知症と続きます。これらは「四大認知症」といわれ、全体の約85%を占めています。

アルツハイマー型認知症とは

認知症のなかでも最も多く、約5年年(とし)をとると有病率が2倍増加するといわれています。新しい記憶ができない。数分から数年前の出来事を覚えていることができません。病気の初期には、短い時間で同じ質問を繰り返すことや探しものが増える(短期記憶障害)、金銭や薬の管理ができなくなる(実行機能障害)、日時が分からなくなる(見当識障害)などの症状がみられます。次第に日常生活でできていたことが少しずつできなくなっていきます。また、物盗られ妄想や徘徊などの症状が出ることがあります。しかし、身体面の症状は進行するまで目立ちません。

レビー小体型認知症とは

ありありとした幻視(小さな動物や人物が見え、通常本人は怖がらない)、眠っている間に怒鳴ったり、奇声を上げたりする異常言動などの症状があります。また、注意 や明晰さが数日毎に変動し、パーキンソン症状(動作が緩慢になり、姿勢が前屈したり、転びやすくなる)があるため歩行が難しくなります。立ちくらみや便秘などの消化器症状、頻尿など自律神経障害を伴うこともあります。幻視は実際に見えないものが本人にはありありと見えます。従って、周囲の者がいくら否定しても訂正は困難です。幻視が成人の人間の場合には、相手にお茶を出したり、子どもの場合にはおやつを用意したりします。また、抑うつ症状が約5割の方に認められるます。従って、幻視や認知障害が目立たない場合、抑うつ状態という診断で治療を受けている場合もあります。

血管性認知症とは

気づかれない小さい脳梗塞などによって発症する認知症です。階段状に症状が悪くなり、高血圧や糖尿病、脂質代謝異常症などの動脈硬化の危険因子を複数持っていること、いわゆるメタボリックシンドロームであることが多い。症状は脳梗塞の部位や程度によって症状が異なります。そのため、できることとできないことが比較的にはっきりとわかれていることが多いです。意欲が低下して、考える速度が低下します。また、、感情の起伏が激しくなり、些細なきっかけで泣いたり興奮したりすることがあります。身体面では、脳血管障害のため、手足の筋力低下や感覚の障害など神経症状が現れることがあります。動脈硬化の予防治療や血管がつまらなくなるような適切な治療を行うことで、症状の改善や進行が止まる可能性があります。

前頭側頭葉変性症とは

比較的若く発症し、前頭葉機能障害(やってはいけないことを抑制できない脱抑制や、同じ行為を繰り返す、意欲の低下など)や失語(言葉が出づらくなる)などの症状がみられます

治るタイプの認知症

正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫、甲状腺機能低下症、脳腫瘍、栄養障害などがあります。こうした病気を早く見つけて早く治療を始めるためにも、早く専門医を受診することが大切です。

認知症のサインや症状

認知症

症状には、記憶や場所の認識などの認知機能が損なわれる認知症本来の症状である「中核症状」と中核症状をもとに本人の性格や周囲の関わり方、環境などが関係して引き起こされる徘徊、妄想などの「行動・心理症状(BPSD)」があります。

中核症状

記憶障害:体験したことを覚えられなくなる
見当識障害:季節・時間・場所が分からなくなる
実行機能障害:仕事や家事ができなくなる
失認・失語・失行:人やモノがわからない、言葉を忘れる、動作ができない

行動・心理症状(BPSD)

徘徊・不安・焦燥・妄想・幻覚・抑うつ・介護抵抗・暴言暴力・収集癖・不潔行為・多動など

認知症の代表的な治療法

現在の認知症の治療薬とは、基本的にアルツハイマー型認知症に対するものです。なお、脳血管性認知症自体を対象にする薬剤はありませんが、更なる血管障害を増悪させないような血液サラサラのお薬を服用して頂く場合があります。

アルツハイマー型認知症には、塩酸ドネペジルなど数種の抗コリンエステラーゼ阻害薬などが有効です。また、レビー小体型認知症にも有効です。 それらのアルツハイマー型認知症に対する治療薬は、認知症を大きく改善させるものではなく、認知症の進行を遅らせるためのものです。
認知症を根治できる薬物療法が存在しない現状では、効果的な非薬物療法により薬物療法を補って治療効果を高める必要があります。認知症への心理・社会的な治療アプローチ(非薬物療法)の標的は、認知、刺激、行動、感情、の4つに分類されます。 認知症の行動、心理症状など周辺症状の中には、対応の仕方で改善できるものもありますが、睡眠薬やある種の精神安定剤などを内服して頂かなければならないこともあります。

薬物療法とともに大事なことは、デイサービスや居宅介護サービスなど各種の非薬物療法です。これに関しては、日々の介護で心身ともに疲れきっている介護者への介護という視点も大切です。そのためには、介護保険など社会的支援制度の概要を知る必要があります。それらの社会資源についても助言いたします。

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